神戸市の鵯越墓園から同市内の寺院墓地へ、お墓の移設工事を行いました。
こんにちは。弊社のブログをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。神戸・兵庫一円で、お墓のお仕事をさせていただいていおります池尻石材工業の池尻です。
今回ご紹介させていただきますのは、神戸市の鵯越墓園から同市内東灘区の寺院墓地へのお墓の移設工事の様子です。
ご依頼くださったのは移設先の中勝寺の檀家の方で、お寺様よりお声かけをいただき、移設工事をさせていただきました。
こちらが移設前の墓地の様子です。石塔は庵治中目石9寸三重台、玉垣で囲われ、霊標、灯籠、物置も据えられた立派なお墓です。昭和53年(1978年)に建立されたお墓で、長年にわたり大切に守って来られた様子がうかがえます。
お客様のお住まいから北区の鵯越墓園までは遠くて行きづらく、お身内の方が亡くなられて納骨されるこの機会に、ご自宅からも行きやすい東灘区の中勝寺にお墓を移設されることになりました。
お墓じまいの前に閉眼供養の法要を執り行っています。雨の日や日差しの強い夏場には、このようにテントを設営してお迎えいたします。
法要も滞りなく終わり、この後、墓石の撤去作業に取り掛かります。
お引越し先の墓地は敷地がコンパクトになりますので、今回移設するのは石塔本体のみになります。
こちらは移設先の墓地です。巻石を据えて納骨室を作成し、墓石の到着を待っています。納骨室の底には、細かい粒の淡路砂利を敷いています。
巻石の内側の継ぎ目部分はステンレス製のL字型金具で固定して、経年によるズレを防止します。
移設する墓石が到着しました。周辺のお墓が万が一でも傷まないように毛布で養生して、作業を行います。
石塔を設置しました。霊標は新しいものに作り替え、その奥に塔婆立てを新設しました。
コンパクトな敷地に霊標を収めるために、霊標を支える足部分に段差を付け、台座の石にかませるように工夫をいたしました。
この後、墓石の洗浄作業に入ります。クリーニング専門の職人が手作業でお墓の汚れを落としていきます。洗浄剤を汚れの種類や石の状態によって使い分け、墓石を傷めないように丁寧に洗浄します。薬剤を塗布、磨く、水で流い流す・・・という工程も何回も繰り返し、汚れを除去していきます。
水鉢にこびりついた汚れもきれいに落ちました。
竿石の正面文字の汚れを落とし、色を入れ直しました。
竿石の裏側の建立年月日、建立者のお名前も読みやすくなりました。目地にたまった汚れも、このようにスッキリときれいになりました。
お墓の移設とクリーニングが完了しました。
花立は穴を加工し直して、着脱式の花筒が入れられるように改良しました。
ご納骨はこれからで、お客様の感想はまだお伺いしておりませんが、お住まいから近くなりましたので、お参りの回数が増えるといいですね。
以前の墓所よりもコンパクトにはなりましたが、その分、お墓のお掃除や管理などのご負担はずいぶん軽くなられたことと思います。新たな墓所で、また新鮮な気持ちで、これからも末永く大切にお参りしていただけると嬉しいです。
この度はご用命くださいまして、誠にありがとうございました。今後共、どうぞよろしくお願いいたします。