思い出に残る納骨式

せっかく前日に用意していた花だったので名残惜しそうな施主さんでしたが、墓地にお花があるのでそれを買ってお供えしましょうかとお話ししていたところ。

「私、忘れてきたお花とってくる！」

そう言い残し中学生と小学生のお孫さんが飛び出していきました。

歩いたら20分はかかるのに、何の迷いもなく走って取りに行こうという決断。故人を思っての事なのか、施主さんを思っての事なのかわかりませんでしたが、なんか心が温まる光景でした。

当然、帰ってくるまで30分ほど式の時間は延びてしまい、お寺さんも待っていただくようなことになってしまいました。

奥様は私が忘れたばかりに申し訳ない、申し訳ないと謝られ、お孫さんにも悪いことしたとおっしゃってました。

しかし、私としては、お孫さんにとってとても思い出に残る式になったのではないかなぁと思いました。

またお墓に行くたびに「あのときおばあちゃんお花忘れたよね〜」なんて笑い話になりますし。
逆に忘れて良かったんじゃないかと思えるくらいです。

お墓で思い出を作ってもらう事が、これから若い世代がお墓を大事に想える事につながっていくのかもしれませんね。